ウナ セラ ディ ロンド

ベストヒットリクエスト2

思いつきで、田中さんと一緒に番組をやりたいと言ってみたは良いが、同業の、たいして親交もない二人で(笑)、本当に大丈夫だろうか。

私は小さな不安と緊張を胸に、収録に臨んだ。

田中さんはFMみはらのパーソナリティなので、彼が番組全体を進行し、私はゲストとして、互いに自分が選んだ曲について解説した。

田中さんは、私が思っていた通り、ナイスな人だった。

楽しかった。

そして、選曲が、完全に対照的だった。
コレが、番組の面白さにつながったのだと思う。(←自分で言うな!^^;)

年齢も、これまでの経験も、店のやり方、考え方、ぜんぶ、ぜんぜん違う二人。
だから選ぶ曲もぜんぜん違う。

これこそまさに、私の思うつぼだった。

さっきまで不安だったと言っておきながら、ちょっと手応えを感じると、すぐさま自画自賛に変わる、それが私なのである。
ロンドあるあるである。

この放送をきっかけに、年に数回、この二人でのベストヒットリクエストスペシャルが継続されている。

巷の評判が良いのかどうかはわからないけれど、批判が殺到すれば打ち切られているだろうから、続けさせていただいているということは、評判は悪くはないのだろう…と、都合よくとらえている。

そして、前回少し触れた通り、この出会いは、コロナ禍を生き延びる上で、私にとって大変大きな力となった。

番組の収録を前に、選んだ曲を互いに連絡したりするようになったことをきっかけに、私の中で勝手に敷居がなくなった田中さんに、私は普段から時々メッセージを送るようになった。

コロナ禍において、飲食店は、いろいろな局面に立たされた。
やるのか、やらないのか、何ができて何がいけないのか、どうすればよい?の、毎日だった。
ロンドは、本当に私一人で切り盛りしているので、やり場のない嘆きや、不安が押し寄せる。
そんなときは、田中さんに、やさぐれメッセージを送る。
わかりますよ、ホンマそれです、また話聞きますよ、と、返してくれる、田中さん。

それでも、コロナ禍2年目ともなると、やさぐれることさえ疲れてしまい、さすがに私は心が折れまくっていた。

しかし、どうだろう。
須波の方にちょっと目を向けてみたら、
次々と、新たな取り組みをはじめる、むすび。

須波には、

コロナなんてどこ吹く風

の夫婦がいる。

そして、それをやってのけるためには、どれだけの努力と勇気が必要だろうか。

決して簡単なことではないのだ。

むすびが、そして田中さんと奥さんが三原にいてくれることが、一人でちいさく丸まっている私にとって、どれだけ大きな励みとなったことか。

ありがとうむすび。

ありがとうタナカヒロシ。

なのである。

番組に話を戻すが、最初の収録では田中さんと呼んでいた私も、次第に図々しくなり、恐る恐るヒロシと呼び始め、そんな馴れ馴れしさも板についてきた。

収録当日、私はコーヒーをドリップして差し入れ、ヒロシの奥さんである、むすびのシェフ咲子さんからは、なかなか手に入らない大人気のバスクチーズケーキの差し入れをいただいたり、と、すっかり和気藹々としている。
(話が逸れるが、この咲子さんとロンド店主の間には「やさぐれレモンカードの華麗なる変貌」というエピソードがある。また
いつか、興がのったらここに書くことにしよう^^;)

そして、対照的な選曲も、相変わらずである。

でも、これでいいのだ。

1月の火曜日13時〜と19時〜は、FMみはらのベストヒットリクエストスペシャルでお楽しみください。

他の曜日もいろんな方のリクエストが楽しめますので、ぜひぜひ。

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